COLUMN of KEIKO KUREBE

暮部恵子のおしゃべりコラム

2018年3月5日 10時49分

2月は短くて寒くて、にっぱちと言って商人には嬉しくない月だとされています。その2月にネットで称賛されている話題が2つありました。日本の最近の文化?に対する警鐘でしょうか?

一つはバレンタインに関して。あるデパートでは2億の売り上げがあると取りざたされ、有名なパティシエのお店には行列ができ連日テレビでもにぎやかに報道されます。コンビニ、スーパーどこもかしこもチョコレートのオンパレード。そんな中、かの有名な“ゴディバ”が「日本は、義理チョコをやめよう」と新聞広告を出しました。もちろん本命はあってもいい、義理チョコはなくてもいい、無理しないで…バレンタインは純粋に気持ちを伝える日、社内の人間関係を調整する日ではないと。

 

もう一つはネットやテレビでも取り上げられた、『もうやめにしよう』というチラシが話題になった恵方巻きの話です。毎年大量の恵方巻きが廃棄されることを危惧した姫路のスーパーの広告です。

ヤマダストアーは本当のこだわりを持ったお店で私の知り合いの生産者さん
も沢山商品を出していらっしゃいます。この度の提案は、恵方巻きをやめましょうというのではなく、普通は昨年実績より以上に仕入れるのを、ヤマダストアーは昨年以上には仕入れないという宣言でした。食品ロス、資源ロスを減らそうという考えです。売り上げ至上主義、成長しなきゃ企業じゃないという事に、違和感を感じたそうです。

お客様の理解もあり、欠品が生じてもクレームにはならず、温かい言葉が寄せられたそうです。結果、8店舗中6店舗で完売、2店舗で若干の廃棄が出たとか。資源や人口が減っている中、資本主義経済の中で新しいやり方を模索する時期に入ったのではないかという提案でした。

 

ヤマダストアーからのお願いとして『全国の消費者の皆様へお願いがあります。是非地元の農家さんや近所の魚屋さん、お肉屋さん、パン屋さんなどの一番身近なお店を応援して下さい。真の意味で皆様に本当の豊かさを与えてくれるのは皆様の一番身近にいる人たちです。』というお知らせがホームページに出ています。

ちなみにヤマダストアーの社長さんは私の商業界のお友達です。

 

本当に両方とも考えなくてはいけない大切な提案です。

 

京都、竜安寺のつくばいを御存知ですか?

『吾唯足知』(われただたることをしる)という字が口を中心にして石に刻まれています。

 

本当の豊かさとは何か…『足るを知る』ことを考え、もっともっと…は慎まなければと思いつつ…

やはり当日は、恵方巻きを食べ、会社の男性と宅急便のお兄さんに“心のこもった義理チョコ”を買い、2月14日に催される100歳クラブの総会に出席する80歳から90歳の男性達にかわいいチョコを配りまくった私でした(笑)
反省!!