COLUMN of KEIKO KUREBE

暮部恵子のおしゃべりコラム

本の帯には、「本書は、人を心身から美しくするだけでなく、地域を、社会を美しくする化粧品という思いを込めて、『社会派化粧品』と名づけた」と書かれています。

 

『オーガニックコスメを通じて地域や社会のこれからを考える』という、インタビュー形式で吉川千明さんと岸紅子さんの対談が掲載されています。

 

様々な地方の皆様が手持ちの物の強みを生かしたいと化粧品作りに取り組まれている様子が、地域の自然や、皆さんの笑顔の写真と共に素晴らしく、日本の良さが感じられる本になっています。

                      

 

クレコス、クオンはもちろん、北海道から沖縄まで様々な地方創生の一翼を担っている化粧品が掲載され、その多くを唐津コスメティックファクトリーFACTOが作っています。

              

 

是非お読みいただければ幸いです。

 

 

毎年春に開かれる、商業界近畿地区女性ゼミナール。40名ほどの女性経営者での運営です。日航ホテル大阪に500名ほどのご参加の方をお迎えし、今回のテーマは『未来へ継ぐ』。日本総合研究所の藻谷浩介先生と作家の玉岡かおる先生をお迎えしての講演です。

この会では副会長を仰せつかっています。しっかりお話を聞き、最後の閉めの御挨拶をしなければいけません。

藻谷先生(テレビでご覧になっている方も多いと思いますが)の講演は『人口減少の中で価値が残る商いとは?』をテーマに日本の少子高齢化社会の現状をあらゆる数字を挙げて説明し、その人口減少の中で、「安さを売る商売に未来はない。お客様が値段以外で選ぶ商品だけが残る。なぜその会社からそれを買うのか、客の目で言い訳を考えよ」「儲かる会社は『使う言い訳』がたつ会社だ」とお客さまからの視点を大切にすることを、まさしく商業界の理念そのままにお話しくださいました。

玉岡先生の講演は幕末の時代から男性は戦うための仕事をし、女性は平和のために働いてきたと。明治のころに関西の商業と教育を築いた広岡浅子さんや鈴木よねさんなどのお話を、『あさが来た』のテレビドラマや『お家さん』の小説を書かれた取材の中から興味深いお話をしてくださいました。そのお商売の仕方は、だまして商売をしない誠実さであったと。お二人のご講演はまさしく、次の世代へ継ぐにふさわしいお話であったと思います。

 さて私は、水色の洋服にSDGsのピンバッジをつけて行きました。これは国連で2015年に採択された2030年までに達成するように掲げた17のSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)を表したバッジです。

まだまだ日本では知られておらず、国会議員の方々でもたまにつけていらっしゃるのを見るぐらいです。

 

 その目標は1.貧困をなくそう 2.飢餓ゼロに 3.全ての人に健康と福祉を…などの様に私たちが意識を持って行動することで目標に近づけることが盛り込まれています。6.安全な水とトイレを世界へ…という項目はクレコスが創業以来コツコツと東南アジアへ井戸を送り続けていることにつながります。

 今年のテーマである未来へ継ぐにふさわしいアピールになると思い閉講式でお話しさせていただきました。

 31年続いている近畿女性ゼミナールの勉強会もこれから先どのように続けていくのか、真価が問われます。